「不整脈」を知る、治す(3)不整脈の検査法

2017年01月12日

 

少しでも『不整脈』の症状を感じたら、できるだけ早く病院で受診するべきなのは言うまでもありません。では、そこではどんな検査が行われるのでしょうか。代表的なものを説明します。

 

心電図検査が重視される

 

『不整脈』の検査は、まず問診、聴診、視診、触診からスタートします。問診で症状が出たときの特徴を聞き取るほか、聴診器を用いた診察などで心臓の弁が開閉する音などから心臓弁膜症や心不全が起こっていないか、判断するのです。
その後は機器を使った心電図検査、画像によって確認する胸部X線検査などに移ります。特に『不整脈』で重視される心電図検査には大きく分けて二つの方法があります。


(1)医療機関で行うもの

 (A)標準12誘導心電図検査
電極を体の10か所に付け、心電図を記録する、もっとも基本的な検査。

 

 (B)運動負荷心電図検査
2段の階段を一定時間上り下りし、運動の前と後の心電図を記録する「マスター2階段法」、ベルトコンベアーのような機器の上を歩いて、血圧や心電図の変化を記録する「トレッドミル法」、固定された自転車のような機器のペダルを踏みながら血圧と心電図を記録する「エルゴメーター法」がある。

 

(2)日常生活のなかで行うもの

 (A)ホルター心電図検査
計測器を体に装着し、24時間もしくは48時間続けて心電図を取る。頻度が高い『不整脈』を発見するのに有効とされている。
 

 (B)家庭用イベント心電図検査
常に心電計を持ち歩き、症状が出たときに使用して心電図を記録する「携帯型イベント心電図」と、常に心電計を身に付けておき、症状が現れた際にボタンを押して心電図を記録する「ループ型イベント心電図」がある。

 

医療機関で行う検査、特に「運動負荷心電図検査」では、運動から誘発される『不整脈』や、心電図の変化による狭心症や心筋梗塞の診断などが可能になります。しかし一方で、検査中に『不整脈』が現れないケースもあるのが難点です。一方、日常生活のなかで行う検査には、機器を装着したまま過ごさなければならない煩わしさはあるものの、症状が現れたときの心電図が確実に記録されるというメリットがあります。

 

より詳しい検査で症状を見極める

 

この他にも、必要に応じて以下のような検査が行われます。

 

 (1)心エコー検査
胸に超音波の発信機をあて、反射してきた超音波(エコー)を受診して画像化する。

 

(2)心臓シンチグラフィー検査
放射性の薬品を静脈に注射し、体外から特殊なカメラで放射線を撮影、画像化する。

 

(3)CT(コンピュータ断層撮影)検査
体の周囲からX線を照射し、得た情報をコンピュータで処理して断層画像にする。

 

これらの検査は『不整脈』の原因となる狭心症や心筋梗塞、心不全などの症状を詳しく調べるために実施されます。
次回は、不整脈と判断された場合の治療法について述べます。

 

◆参考文献およびサイト:
・赤石誠 編著『不整脈 これで安心 新しい検査と治療』(小学館)
・小川聡 総監修『別冊NHKきょうの健康 不整脈 突然死を防ぐために』(NHK出版)
・『循環器病情報サービス』(国立循環器病研究センター)http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/
・『ジョンソン博士のやさしい医療講座』(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社メディカル カンパニー)https://www.jnj.co.jp/jjmkk/general/dr/
・『心臓性突然死.com』(横浜市立みなと赤十字病院)http://www.totsuzenshi.com/index.html

 

(ライター/小野塚久男)

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