中高年からの毛髪再生(3)毎日のシャンプーが薄毛を加速させる

2017年01月12日

 

毎日のシャンプーで頭皮を健康に保つ習慣がヘアケアの基本であり、脱毛予防や育毛にも欠かせない。これはほぼ社会の常識であり、いろんなシャンプーを試しながら、せっせと髪の毛を洗っている人も多いはず。では「その習慣が髪の毛をダメにする」と言ったら、どうでしょう? 毛髪再生連載3回目でおなじみ、藤田紘一郎先生は「シャンプー否定派」です。

 

毎日のシャンプーが、あなたの薄毛を加速させていた!

 

人間の体には、悪いところを修復する自然治癒機能が備わっていますが、それは髪の毛も同じ。毛穴から出る皮脂は天然のうるおい成分であり、髪のなめらかさと艶を保ち、水分が必要以上に蒸発することを防ぎます。皮膚には常在菌という細菌が存在し、頭皮にも常在菌がいるからこそ弱酸性に保たれています。外からやってくる細菌の多くは、酸性の環境では生きていけません。つまり悪い菌を皮膚に残さないために、皮膚常在菌が天然のバリアの役目を果たしているのです。


では、化学物質が含まれるシャンプー剤で髪を洗うとどうなるでしょうか。藤田先生は、皮脂や皮膚常在菌を洗い流すことで「髪の毛が本来持つ働きが損なわれる」と言います。最近は頭皮と髪にやさしい「薬用シャンプー」が人気で、抗菌、抗炎症、薄毛対策などの有効成分が含まれています。とはいえ、洗浄成分が含まれている以上、髪の毛や頭皮をゴシゴシ洗えば、頭皮の皮脂や皮膚常在菌が減ることに変わりはありません。

 

シャンプー剤を使わない「湯シャン」が藤田流ヘアケアの基本

 

では、藤田先生はどんなシャンプー剤を使い、55歳からフサフサの髪の毛を手に入れたのでしょうか。キーワードは「湯シャン」。人にはもともと自浄力が備わっているため、シャンプー剤を使わなくても、お湯で流すだけで余分な皮脂は洗い流せるというのです。普段は湯シャンのみでシャンプー剤は使わず、熱すぎると皮脂を取りすぎてしまうので、シャワーをぬるめに設定。だいたい5分程度で髪の毛をすすぎ、頭皮をマッサージするだけでいいらしい。


ちなみに先生はフサフサの髪を整える整髪剤を使っています。この整髪剤を洗い流すため、数日に一度はシャンプー剤を使うとか。といっても1回に使う量は1~2滴で、手で泡立ててから、髪にだけつけるようにしてサッと洗うそうです。泡で頭皮をマッサージすると、必要な皮脂や皮膚常在菌も取ってしまうからです。サッと洗ったら、シャンプー剤が残らないように、5分以上かけてぬるま湯でしっかり洗い流すのがポイントだそうですよ。

 

湯シャンで、発毛への道が切り拓ける

 

シャンプー剤は「天然」「無添加」にこだわらず、ごく一般的なシャンプー剤を使います。ただし、同じものを連続使用するのは避けるといいます。理由は、同じものを使い続けると、同一の成分が長期にわたって頭皮に残り、それが体質に合わないものだと悪影響が大きくなるからだとか。つまりリスクヘッジ、ですね。


前回お話しした糖質を制限した食事をとるほか、髪の洗い方も理にかなった工夫をすることで、藤田先生はあのフサフサの髪を55歳を過ぎてから手に入れたというわけです。

 

◆参考文献
55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由 』藤田紘一郎 著(青萌堂)


<プロフィール>

藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)


1939年、旧満州生まれ。東京医科歯科大学医学部卒。東京大学大学院医学系研究科修了。医学博士。金沢医科大学教授、長崎大学教授、東京医科歯科大学大学院教授を経て、現在、東京医科歯科大学名誉教授。専門は寄生虫学と熱帯医学、感染免疫学。1983年に寄生虫体内のアレルゲン発見で日本寄生虫学会小泉賞を、2000年にはヒトATLウイルス伝染経路などの研究で日本文化振興会社会文化功労賞および国際文化栄誉賞を受賞。著書多数、『腸内細菌を味方にする30の方法』(ワニブックスPLUS新書)はベストセラーとなった。

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